妊娠初期、私はひどい動悸に悩まされていました。
少し外を歩いただけなのに、心拍数が130くらいまで上がる。息がハァハァして、歩いているだけなのにとてもつらい。
「妊娠中だから、多少の動悸はあるものなのかな」——最初はそんなふうに思っていました。でも、どう考えても少しひどい気がする。それが、病院を受診したきっかけでした。
そして血液検査を受けたところ、甲状腺ホルモンの値に異常があることがわかりました。それまでの私は、甲状腺についてほとんど何も知りませんでした。
⚠️ この記事は、私自身の体験談です
症状や治療には個人差があり、これらの症状があれば必ず甲状腺の病気というわけではありません。甲状腺の病気が疑われる場合や、妊娠・妊活中の方は、自己判断せず医療機関に相談してください。
👀 こんな方に読んでほしい記事です
- 以前から、原因のわからない疲れやすさがある
- 動悸や息切れが気になる
- 「自分は体力がないだけ」と思っている
- 妊活中・妊娠中で、甲状腺について気になっている
📝 この記事でわかること
- 「ただの疲れやすい体質」だと思っていた私が、病院を受診するまで
- 甲状腺ホルモンの異常がわかってから、現在の体調
- 妊活中・妊娠中の方に知っておいてほしいこと
私の経過(ざっくり時系列)
まずは、今回の出来事の流れを簡単にまとめます。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 妊娠前 | 昔から疲れやすい。特に夏の暑い日は、異常なほど疲れる |
| 妊娠初期 | 外を歩くだけで心拍数130前後・息切れ。「さすがに普通ではないかも」と受診 |
| 血液検査 | 抗TPO抗体の値がかなり高いと判明。薬を飲むよう説明を受ける |
| 服薬開始〜 | 心拍数が極端に上がることが減る。月1回ほど血液検査で経過観察 |
| 服薬後1〜2か月 | 数値はそれほど変わらず |
| その後 | 徐々に改善。正常値に近い状態をキープ |
| 出産後 | 出産した月と数か月、通院・服薬が途切れて体調が悪化 |
| 現在 | 服薬を継続中 |
昔から「疲れやすい体質」だと思っていた
振り返ってみると、妊娠するずっと前から「私は疲れやすいな」と感じることがありました。
特に夏の暑い日に外を歩くと、周りの人も暑いはずなのに、自分だけ異常なくらい疲れてしまう。顔が歪むくらいつらくなってしまうことも。
一応、運動する習慣もありました。食事にも気をつけているつもりでした。だからこそ、こんなふうに思っていました。
- 「もっと運動しないといけないのかな」
- 「自分の体力がないだけなのかな」
- 「もっと頑張らないといけないのかな」
まさか、それが甲状腺のホルモンと関係しているとは、考えたこともありませんでした。
「そんなに疲れるの?」と言われるのがつらかった
夫からも、「そんなに暑いくらいで、そんなに顔が歪むのはちょっと……」と言われたことがありました。もちろん、夫も悪気があって言ったわけではないと思います。
でも、私は私で、「私はこんなにつらいのに、どうしてわかってもらえないんだろう」という気持ちになっていました。
食事も運動も、自分なりに気をつけている。それなのに体調がよくならない。だから「もっと自分が頑張らなきゃいけない」と思ってしまっていました。今振り返ると、そこが一番つらかったところかもしれません。
妊娠をきっかけに病院へ
そんな中、妊娠初期に動悸がかなりひどくなりました。外を歩くだけで心拍数が130くらいになる。息切れもする。
「これはさすがに、妊娠による普通の変化として片づけていいのかな?」と思い、産婦人科のアドバイスもあり、甲状腺を専門にしている病院を受診しました。
血液検査を受けたところ、抗TPO抗体の値がかなり高いことがわかりました。
| 検査項目 | 結果 | 基準値 |
| TSH | 2.21 | 0.50~5.00μIU/ml |
| FT4 | 1.14 | 0.90~1.70ng/dl |
| FT3 | 3.10 | 2.30~4.00pg/ml |
| 抗TPO抗体 | 93 | 16未満IU/ml |
先生からは、甲状腺の自己免疫疾患の可能性が高いと説明を受け、投薬をすすめられました。
私はそれまで、自分のことを「かなり健康なほう」だと思っていました。風邪などで薬を飲むことはあっても、継続的に薬を飲むことになるとは考えたこともありませんでした。だから「自分が薬を飲まなきゃいけない状態なんだ」ということに、かなり驚きました。
薬を飲み始めて、少しずつ変化が
薬を飲み始めると、それまでのように心拍数が極端に上がることは少なくなりました。
劇的に「今日から元気!」という感じではありません。でも、以前より少し過ごしやすくなったように感じました。
その後は月に1回くらい血液検査をして、数値を確認していきました。最初の1〜2か月くらいは、数値もそれほど大きく変わりませんでした。でも、その後は徐々に改善していき、正常値に近い状態をキープできるようになりました。
薬をやめたことで、改めて気づいたこと
妊娠中は薬を飲み続けていました。ところが、出産した月と、その後数か月くらいは病院に行けず、薬も飲まない状態になってしまいました。すると、体調がかなり悪くなりました。
📌 産後の体調不良についてはこちらで詳しく記載しています👇
「やっぱり薬を飲むことって大事だったんだ」と、改めて実感し、現在も薬を飲み続けています。
この経験があったからこそ、以前の私は「疲れやすいのも自分の体質」と思っていたけれど、実はそうではなかったのかもしれない、と考えるようになりました。
「もっと頑張ればいい」と思わなくてよかった
この経験をして、私が一番伝えたいことがあります。
もし今、「なんだかずっと疲れている」「少し動いただけですごく疲れる」「動悸がする」「体力がないだけなのかな」と思っている人がいたら、一度、自分の体の状態を調べてみてもいいのではないかということです。
私はずっと、「もっと運動しなきゃ」「もっと体力をつけなきゃ」と思っていました。でも、甲状腺の異常は、少なくとも私の経験では、努力不足の問題ではありませんでした。生活習慣を改善すればすべて解決する、という話でもありません。
原因のわからない体調不良が続いているなら、「自分の努力が足りない」と決めつける前に、一度医療機関に相談してみる。そんな選択肢があることを知ってほしいと思っています。
妊活中の人にも知ってほしい、甲状腺ホルモンのこと
もう一つ私が強く伝えたいのが、妊活中の人にも甲状腺について知っておいてほしいということです。
私は妊娠するまでに少し妊娠しづらかった経験があり、不妊治療をしたこともあります。甲状腺について調べるようになってから、妊娠前の甲状腺機能も、妊娠・妊娠継続との関係で重要になることがあると知りました。
もちろん、私の場合に妊娠しづらかった原因が甲状腺だったのかどうかは、今となってはわかりません。「もし不妊治療を始める前に甲状腺の状態がわかっていて、治療できていたら、何か違ったのかな」と考えることはあります。
一方で、妊娠してから甲状腺ホルモンの異常がわかり、薬による治療を受けながら無事に出産できたことも、私にとって大きな経験でした。だからこそ、これから妊娠を考えている人や妊活をしている人には、甲状腺のことも一つの選択肢として知っておいてほしいと思っています。
健康診断ではわからないこともある
今回初めて知ったことがあります。甲状腺ホルモンの状態は、一般的な健康診断だけでは確認できないということです。
私も「健康診断を受けているから大丈夫」と思っていました。でも、今回のことをきっかけに、甲状腺について調べてくれる医療機関を自分で探しました。そして、甲状腺を専門的に診ている病院に通うことになりました。私の場合は、少し遠方まで通っています。
📌 受診先を探すときに、私が感じたこと
- 甲状腺の検査をしてくれる医療機関が、どこでも同じように対応しているとは限らない
- 受診先を探すところから始める必要があった
- 血液検査は、結果が出るまでに時間がかかることもある
だからこそ、「ちょっと気になるな」と思った段階で調べてみることが大切なのかもしれません。
妊娠・妊活を考えているなら、先生に伝えてほしいこと
私が実際に経験して、これは先生に伝えておいたほうがいいと思ったのが、妊娠や妊活についてです。
私の場合は妊娠中だったこともあり、先生から、妊娠しているか、妊活中なのか、今後妊娠を希望しているのか、といったことを確認されました。
✅ 受診のときに伝えておきたいこと
- 妊娠中であること
- 妊活中であること
- 今後、妊娠を希望していること
甲状腺の治療を受ける際には、妊娠・妊活の状況によって考慮することがあるため、早めに医師に伝えておくのがよいと思います。これは私自身が経験して感じたことです。
「もしかして?」と思ったら
私は今回の経験をするまで、甲状腺についてほとんど知りませんでした。以前の私は自分の疲れやすさを、「体質だから」「運動不足だから」「もっと頑張らないといけないから」と思っていました。でも実際には、病院で血液検査をして、甲状腺ホルモンの異常が見つかりました。
☑️ 当てはまるものはありませんか?
- 以前から原因のわからない疲れやすさがある
- 動悸や息切れが気になる
- 「自分は体力がないだけ」と思っている
- 妊活中・妊娠中で、甲状腺について気になっている
もし当てはまるものがあれば、「もしかしたら甲状腺のことも一度確認してみようかな」と思ってもらえたら嬉しいです。
もちろん、これらの症状があれば必ず甲状腺の病気というわけではありません。私自身の経験も、あくまで一例です。ただ、「自分の努力が足りないだけ」と決めつけてしまう前に、病院で相談してみる。その選択肢を知っているだけでも、少し違うのではないかなと思っています。
私自身、もっと早く甲状腺のことを知っていたらよかったな、と思うからです。
⚠️ ご注意ください
この記事は、筆者自身の体験をもとにしたものです。症状や治療については個人差があります。甲状腺の病気が疑われる場合や、妊娠・妊活中の方は、自己判断せず医療機関に相談してください。

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